ミラーレス一眼やデジ一眼を使っていると、撮影した画像にゴミが写るようになってくることがあります。
簡単にゴミが除去出来ればいいんですけど、なかなか除去が出来なくて困った経験をしている方は結構多いんじゃないかな?
今回は、自分で試してみてわかった掃除の手順と注意点をまとめてみましたので、是非参考にしてみてください。
困ったセンサーゴミ問題
最近はソニーのミラーレス一眼α7RⅡとα7Sを使っています。単焦点レンズを頻繁に交換していることもあって、ちょっと気を抜いていると、撮影した画像にゴミが写って困っているんですよね。
下の写真はゴミが写っているサンプルです。
普段はあまりF値を絞って撮っていなかったので、ゴミは目立っていません。
ゴミが写っているかどうか、ちょっとわからないですね。
サンプル写真 絞り値 F3.5
少し絞ってみると、うっすらとゴミが写り込んできました。
サンプル写真 F5.6
F13まで絞ってみると・・・さすがに見るに耐えかねます^^;
これだけゴミが写り込んでいると、画像処理で消し込みするのも大変です。
サンプル写真 F13
昔、使っていたフルサイズのデジ一眼 EOS 5DⅡやAPS-CサイズのX-T1、X-H1などXシリーズのカメラは、こんなに多くのセンサーゴミが付着した記憶がなかったなかったんですけどね。このゴミの写り込みをみて、かなり衝撃的で気分もゲンナリしてしまいました。
センサーゴミのことを調べてみると、どうやら他のサイトの記事や書き込みでも、ソニーのα7シリーズはゴミや付着しやすいようなことが書かれていたので、αシリーズはセンサーゴミが付着しやすいのかもしれません。
特にα7RⅡは高画素センサー&ローパスレス仕様のせいなのか、α7Sよりゴミが写りやすい気がします。根拠がないので気のせいかもしれませんけど・・・
一時はせっかく手に入れたお気に入りのカメラなのに、センサーゴミ問題でカメラ自体が嫌いになって、買い替えも検討したほど悩みました。

ゴミ問題は結構深刻な悩みですね
ゴミがつく原因
そもそも、使用する環境が一緒なら、どのメーカー、カメラであってもゴミが付着する条件は一緒のはずです。
センサーにゴミが付着する原因として、4つほど挙げられます
この4つは、どのメーカー、どのカメラでも一緒の条件ですね。
では、なぜα7RⅡやα7Sはセンサーが汚れやすいんでしょう?
調べてみたところ、2つのことが原因として考えられると思います。
キヤノンはセルフ クリーニング センサー ユニットは、撮像素子の前面(ローパスフィルター)に付いたゴミを自動的に取り除く、超音波振動ユニットと明記
富士フイルムはセンサークリーニングは圧電素子による超音波方式と明記
一方で、α7シリーズ(初代〜一部の後継機種)はクリーニングモード実行時に自動でセンサーを振動させるアンチダスト駆動により、センサーにゴミやほこりをつきにくくしています。となっており、超音波振動ではないようです。
実際使ってみるとわかりますが、カメラ本体のメニューからクリーニングを選択して実行すると「ブルブル」っと振動はするんですが、それでセンサーに付着したゴミが取れたことはほとんどありません。
α7シリーズはミラーレス機構のため、センサーが剥き出しの状態にあるため、ホコリが付着しやすい構造です。これはα7シリーズ(初代〜一部の後継機種)以外でもメーカーによっては同じ仕様のカメラはあります。
デジ一眼はミラーがある分、ある程度ホコリの侵入を防ぐことが出来ますが、ミラーレスはセンサーがむき出し状態なので、ある意味仕方がない部分かもしれません。
イメージセンサー表面に特殊コーティングを採用。使用環境での温度や湿度などの変化で除去が難しくなるゴミやほこりの付着を抑制し、除去効果を高めます
と明記されていますが、この除去効果によってどの程度の恩恵を受けているのかはわかりません。
センサー清掃時にやってはいけないこと
清掃時の注意点として5つ挙げてみました。
クリーニングモードにしていない
これは、シャッター幕があるデジ一眼やミラーレス一眼、手ブレ補正ユニットがついている機種はセンサークリーニングモードを実行にしておかなければなりません。実行しないでクリーニングした場合はセンサーユニット自体が動いてしまうため、清掃によってユニット部分を壊してしまう可能性があるためです。
最近ではシャッター幕を閉じる事が出来る機種(α7RⅣなど)もありますので、メーカーのマニュアルに従うようにしましょう。
エアダスターを使う
スプレー式のエアダスターは高圧すぎてセンサーを傷つけたり、液体が噴き出すことがあるため、絶対に使ってはいけません。
スワブを使い回す/サイズが合っていない
スワブもそれなりの値段がするので、大事に使いたいと思うかもしれませんが、一度使ったスワブは再利用しないこと。フルサイズセンサーにはフルサイズ用、APS-CサイズにはAPS-C用とサイズに合ったスワブを使うことを忘れないようにしましょう。
もし、スワブを再利用したり、サイズがあっていないものを使用すると、汚れを広げたり、繊維くずが残る原因になります。最悪はイメージセンサーを傷付ける可能性が高くなるため危険です。
力を入れてゴシゴシこする
センサーはとても繊細。力まかせにこすると、イメージセンサーに傷が入るリスクがあります。
•スワブでの清掃は「軽い力で、片面1方向」が基本
•落ちない汚れは無理にこすらず、プロに任せる判断も大切
バッテリー残量が少ない
清掃中にバッテリーが切れると、手ぶれ補正付きのカメラではセンサーユニット自体が固定できなくなります。そうなると清掃中にユニット部分を壊してしまう可能性がありますので、実行前に必ずフル充電しておきましょう。
最近ではシャッター幕を閉じる事が出来る機種(α7RⅣなど)もありますので、シャッター幕も注意が必要です。
アイテム
清掃におすすめのブロアーとスワブ&クリーニング液
センサークリーニング手順
イメージセンサーは画質に直結する超重要パーツです。正しい知識と道具で丁寧に扱えば、自分でもクリーニングは可能です。
ただ、少しでも不安があれば、メーカーのサービスセンターやカメラ専門店で行っているセンサークリーニングサービスを利用した方がベストな選択です。
ここでの手順はメーカーが推奨している方法ではありません。清掃中にイメージセンサーに傷が付いたり、部品を破損させてしまったりすることが考えられます。その場合はメーカー保証対象外となっておりますので、リスクを承知の上で、あくまでも自己責任でお願いします。
ブロアーは必須!まずは乾式清掃から
まず、最初にするのはブロアー(手動空気ポンプ)によるクリーニングをします。
大きな目立つゴミや埃はブロアーで除去しておきましょう。
ブロアーから出る空気は強くしないように、優しく風を送る感じで行う
センサーに直接触れないように注意しましょう
センサークリーニングモードにする
α7RⅡは手ブレ補正があるので「センサークリーニングモード」を実行して、電源を入れた状態でセンサークリーニングを行います。
必ずバッテリーはフル充電しておきましょう
ウェットクリーニングはスワブ+専用液を使用
最初に書いた通り、おそらくブロアーでゴミや埃は除去出来ないでしょう。
イメージセンサーについた極微小な埃やチリはよーく見ないとわかなないかもしれません。センサーを綺麗にするにはスワブとクリーニング液を使ったウェット清掃が有効です。
片面1回ずつスワイプ、ゴシゴシしない
クリーニング液の付けすぎ注意(2滴ほどでOK)
スワブに専用液を付ける
クリーニング液は2滴ほどスワブに付けます。
付けすぎた場合は、少し揮発させてからセンサーをクリーニングしましょう
センサーをクリーニングする
スワブでクリーニングする前にもう一度、大きなゴミや埃がないことを確認します。
では、少し緊張するかもしれませんが、慌てずにゆっくりと力を入れすぎずに、未使用の綺麗なスワブで優しくセンサーをクリーニングしましょう。スワブは片面1方向にして、絶対にゴシゴシこすったりしないようにしてください。

ここで拭きムラや極小ゴミが残ることがありますが焦らないでも大丈夫ですよ
クリーニング後に拭きムラやゴミが残っていたら
クリーニング液を付けてスワイプするので、もしかしたら拭きムラが残っていたり、一度で取れないゴミや埃が残っているかもしれません。そのような時でも、一度使ったスワブは絶対に使わないようにしましょう。一度使ったスワブは埃がついているかもしれず、最悪の場合はセンサーに傷が付くことも考えられます。
もったいないかもしれませんが、後悔しないように新しいスワブを袋から出して使いましょう。
下の写真は拭きムラ、埃、汚れが残ってしまった場合のイメージです
新しいスワブで乾拭き
拭きムラや極小さな埃や汚れが残っている場合は、新しいスワブを袋から出して、片面1方向で乾拭きクリーニングをしてみましょう。
よほどのことがない限り、拭きムラを取り除くことは可能です。
テスト撮影で仕上がりを必ず確認
掃除が終わったら、F22まで絞って白壁や空を撮影してチェックしてみましょう
イメージセンサーに付いているゴミを確認しやすくするために、露出はプラス側に補正をしましょう。かなりプラス側に補正しても問題ありません。その分、シャッター速度は遅くなりますが、センサーについているゴミなので、手ブレに影響受けませんから全く問題ありません。
ピントも合っている必要はなく、というか合っていないほうがセンサーに付着しているゴミだけがはっきりと写るので、わかりやすいかもしれません。
動かないゴミ → センサー側、動くゴミ → レンズやミラー側
センサーゴミの位置と画像の位置関係
センサーをクリーニング後、仕上がりを確認したら、残念なことにゴミが残っているかもしれません。やみくもに清掃をしてもゴミを除去しにくいので、センサーゴミの位置関係を覚えておくとよいでしょう。下の写真の通り、センサーゴミの位置と画像は上下逆になっています。
まとめ
イメージセンサー(ローパスフィルター)のクリーニングは道具選びと手順を守れば自分ですることが可能です。もちろん、リスクはゼロではありませんので、細心の注意は必要ですが,クリーニングをする度に、コツを掴目てくると思います。
最後にイメージセンサークリーニングの注意点についておさらいです
清掃中に電源が落ちるとセンサーやシャッターユニットが故障する可能性があります
強くこすったり、不適切な道具を使うとイメージセンサー(ローパスフィルター)を傷つけることがあります
ブロアーの中にホコリが溜まっていると、逆に埃を吹き出してしまいますので、定期的に清掃をしましょう
無風、清潔な室内で作業するのが理想です
センサークリーニングに自信がない場合や油汚れが取れない場合は、無理をせずにメーカーや専門店での清掃が安心です
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