現在の愛用カメラは『X-T2』なんですが、カメラが防塵・防滴に対応しているに、最近までそれを活かせるレンズが一本もありませんでした。XF35mmF2を手に入れることが出来ましたので、購入1ヶ月使用後のレビューを作例を織り交ぜながら記事にしました。是非参考までに読んでみてください。
換算約53mmは撮りやすい画角なのでおすすめですよ。
レンズの特徴
- 換算53mmは肉眼の見え方に近いと言われている標準画角のレンズです。
- 開放F値2.0の明るさで、暗い場所でもシャッター速度を稼げることもあり、被写体ブレに強く、またシャープでキレのいい高い描写性能と F2.0なのでボケ味を活かした撮影が可能です。
- インナーフォーカス方式なので、フォーカスを合わせるときにレンズが繰り出すことがありません。
窓越しの撮影時にレンズを窓に押し付けて撮ることが出来る=窓の映り込みを防いだ撮影が可能になるということになります。
ちなみに、神レンズといわれているXF35mm F1.4 Rはピントを合わせるときにレンズが繰り出すため、窓越しの撮影は少々厳しいレンズとなっています。 - オートフォーカスは最速0.08秒と高速で静かな高性能レンズで、外装は金属製のパーツを全面に採用しているので、安っぽさがなく、しっかりと作っている感じがしました。
ちなみに35mmF2の製造は発売当初は『MADE IN JAPAN』でしたが、現在はフィリピン等のアジアで製造しているそうです - WRの名の通り、防塵・防滴・-10℃度の耐低温構造となっているので、悪天候や寒い冬の時期でも、アクティブに撮影をすることが可能なレンズとなっています。
35mmの画角ならXF35mm F1.4の方がいいんじゃないかな?
たしかに神レンズのXF35mm F1.4 Rとよく比較されますね。
写りは好みもあるので、どっちが良いと決めにくいけど、新しい設計のXF35mm F2 WRの方がメリットが多いと思いますよ。
レンズの仕様
型番 | フジノンレンズ XF35mmF2 R WR | |
レンズ構成 | 6群9枚 (非球面レンズ2枚) | |
焦点距離 | f=35mm (35mm判換算:53mm相当) | |
画角 | 44.2° | |
最大口径比(開放絞り) | F2 | |
最小絞り | F16 | |
絞り形式 | 羽根枚数:9枚(円形絞り) | |
ステップ段差:1/3ステップ(全19段) | ||
撮影距離範囲 | 35cm – ∞ | |
最大撮影倍率 | 0.135倍 | |
外形寸法:最大径×長さ*1 (約) | ø60.0mm x 45.9mm | |
質量*2 (約) | 170g | |
フィルターサイズ | ø43mm | |
同梱品 | レンズキャップ FLCP-43 レンズリアキャップ RLCP-001 レンズフード ラッピングクロス |
最大撮影倍率と最短撮影距離
XF35mm F1.4 R | 0.17倍 | 0.28m |
XF35mm F2 R WR | 0.135倍 | 0.35m |
価格差は抜きにして、レンズ性能だけみれば『XF35mm F1.4』一択ですね。テーブルフォトで使いたい場合はF1.4が良いと思いますが、風景やスナップが主体であれば、防塵防滴やAFの速さ等で有利な『XF35mm F2』が良いと思います。
レンズ性能は参考程度にして、撮りたい被写体に合わせて使い分けるのが一番いいよね。
オプションレンズフードの取付け
写真左:レンズプロテクターのみ (54mm)
写真中:純正レンズフード (66mm)
写真右:レンズプロテクター+社外レンズフード (73mm)
当然だけど、純正フードアダプタが一番似合ってるよね。
レンズ作例(カメラ X-T2)
最短距離35cm、絞り開放で撮影
逆光までいきませんが、光を入れて撮影
AFが速くてスーッとピントが決まるので、撮影時のストレスが少ないレンズです。
開放F2を活かした室内撮影
絞り開放でもクッキリとした切れ味ある写真が撮れます。
遠景の撮影
F8まで絞り、海岸線を撮影してみました。遠くまではっきりくっきりと撮影が出来ております。換算53mmですが、撮り方を工夫することで、広角レンズでなくても十分に広さを感じられるような写真を撮ることが出来ますよ。
赤枠の部分を拡大したのが次の写真になります。
赤バッジのレンズには及びませんが、これでも十分な写りだと思います。
絞り開放F2 ボケの形
綺麗な丸ボケではありませんが、気になるレベルではありません。被写体はくっきりと浮き上がり、クセのないボケのおかげで、こういう写真もいい雰囲気で写すことが出来ます。
歪曲・・・直線の歪みを確認
RAW出力だと糸巻き歪みになりますが(※こんな感じ[ )))((( ])、JPEGでは補正されるので、普段は余り気にならない程度です。試しに直線がある被写体を移してみましたが、気にならないレベルでした。
ただし、たまに歪曲が目立つことがあるので、真っ直ぐを真っ直ぐに撮りたいなら、このレンズはお薦め出来ません。XF23mmF2は歪曲がほぼないようなので、歪曲が気になるならXF23mmF2を選択した方が良いと思います。ちなみにXF50mmF2も歪曲が大きいようです。
歪曲が目立つ時があるので、建物など真っ直ぐなものを撮りたいときは、このレンズはオススメ出来ません。
雨降りも外で撮りたくなるレンズ
せっかくの防塵防滴レンズ、雨の日に家でジっとしているのはもったいない。X-T2など防塵防滴対応のカメラに取り付ければ、少々の雨降りなら外で撮影しても大丈夫。普段撮れないような写真を撮ってみるのも楽しいですよ。
※防滴であって、防水ではありませんので、撮影後のメンテナンスはしっかりと行いましょう。
まとめ
作例含めてレンズのレビューをしました。性能面であと一歩の部分はありますが、価格を考えれば、総合的に十分満足出来るレンズだと思います。
特に防塵防滴、−10℃の耐低温構造はスナップ、登山、冬期間と非常に助かるシチュエショーンがあると思いますので、防塵防滴対応のカメラを使っている方は一本持っていると便利ですよ。
全てが完璧なレンズではありませんが、コンパクトなレンズで絞り開放から使えるレンズなので一台持っていても損はしないレンズですよ。
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