【作例あり】名機 Canon EOS D30のいまさらレビュー

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Canon EOS D30

2023年12月に名機 Canon EOS D30を手に入れました。過去のカメラ遍歴でも書いてますが、EOS D30をずーっと欲しかったのに、タイミングが合わず、20年以上の歳月を経てようやく手に入れることができました。

で、いまさらですけど、D30についてレビューしたいと思います。

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EOS D30ってどんなカメラ

発売してから、20年以上も経っているデジ一眼カメラですから、知らない方も多いと思いますが、D30はキヤノンがEOSシリーズ初の中堅デジタル一眼レフとして2000年10月に発売されました。

トップシェアを誇るキヤノンのレンズ資産(EFマウント)が使えるということ、当時の販売価格が30万円前後で手に入れやすくなった価格帯ということもあり、発売前からかなり注目されていたカメラだったんです。

タカマル
タカマル

30万円が手に入れやすい? 十分に高いけどね

いまのカメラと比べると、これが30万円???って誰もが思うくらいに性能や機能が貧弱なカメラでビックリすると思いますけどね。この時は325万画素のAPS-Cサイズのセンサーというのが、とっても魅力的に感じましたし、インターネットのサイトや雑誌でプロやハイアマチュアの方が撮った素晴らしい写真を見たりしていると、いつかは手に入れたいって思うほど、憧れのカメラでした。
まあ、いまはエントリー機でも2,000万画素以上が当たり前のご時世ですので、325万画素が30万円以上するって信じられないですよね。

主な仕様

[撮像素子]
形式 高感度・高解像度大型単板CMOSセンサー
有効センサーサイズ 22.7×15.1mm(APS Cタイプ相当)
レンズ焦点距離は約1.6倍
画素数 総画素:約325万画素(2,226×1,460)
有効画素:約311万画素(2,160×1,440)
アスペクト比 2:3
カラーフィルター方式 原色フィルター
ローパスフィルター 撮像素子前面に配置、取り外し不可
[液晶モニター]
形式 TFT式カラ-液晶モニター
画面サイズ 1.8型
画素数 約11.4万画素
[記録形式]
記録媒体 CFカード(Type I、II準拠)
記録画像形式 JPEG、RAW
現像パラメータ 標準パラメータのほか、ユーザーが任意設定した3種類のパラメ-タから選択 (添付PCアプリケーションにより設定)
[オートフォーカス]
測距点 3点
[ファインダー]
視野率 上下左右とも95%
倍率 0.88倍(-1dpt、50mmレンズ・無限遠)
[シャッター]
形式 縦走りフォーカルプレーン式全速電子制御シャッター
シャッター速度 1/4000~30秒、バルブ、X=1/200秒
連続撮影コマ数 約3コマ/秒、最大約8コマ(ONE SHOT・Large/Fine撮影時)
[電源関係]
使用電池 バッテリーパック BP-511(リチウムイオン電池)1個使用
バックアップ電池 ボタン型リチウム電池CR2025タイプ 1個使用(メニュー機能の内容を保持)
[本体関係]
大きさ(幅×高さ×奥行) 149.5×106.5×75.0mm
質量 780g(バッテリーパック、CFカ-ド、バックアップ電池なし)

 

 

気になる325万画素の実力

EOS D30 埠頭の船

「この写真はD30で撮りました」と書いていなければ、これが325万画素で撮った写真とは思わないと思いますが、皆さんはどう見えますか?
撮影に使用したレンズはEF50mm F1.8 STMで中古価格は1万円位ですが、写りが良いと評判のレンズです。このレンズとの組み合わせなら、D30でも十分に綺麗な写真が撮れると思います。これを見れば「古いデジ一眼=写りはいまいち」「低画素=写りはいまいち」は当てはまらないですね。

思い返してみると、デジ一眼が普及し始めたときにカメラに興味をもってから、いままでに何十台とカメラを購入したり、機材を入れ替えてきました。最初の頃は高性能のレンズと高画素カメラがあれば綺麗な写真が撮れると信じ、このカメラなら上手く撮れるはずと自分に言い聞かせて、カメラを取っ替え引っ替えしてきました。
なのに、たま〜に過去に撮った写真を見返してみると、過去に撮った写真の方が良く見えたりして、「高画素=良い写り」ではないことにいまさら気がつく自分(汗)
結局のところ、インターネット上で見る写真はリサイズしたものが多いので、低画素機で十分なのかもしれません。

タカマル
タカマル

使い方によるので、低画素機で十分ってことではないですよ

ちなみにD30以外でも、600万画素のEPSON R-D1だって「このカメラでしか撮れないものがある」と、今でもコアなファンがいます。実際、インターネット上にアップされている写真をみると、フィルムのような味のある写真が素敵なんですよねぇ

タカマル
タカマル

表現が乏しくてすいません

 

 

ハッとする色合い

D30はコントラスト、彩度、シャープネスの設定が出来ます。調整範囲はそれぞれプラス・マイナス2段階だけで、ピクチャースタイルのような設定はありません。おまけに、その設定をするためには、オプションのIFU-400と専用ソフトが必要なんですが、購入した中に付属していなかったので、設定が出来ないのが残念です。

タカマル
タカマル

中古でもなかなか見つけられないしねぇ


そのため、D30ってJPEG撮って出しの確認をすることが出来ませんので、写真はDPP4を使用してRAW現像をしています。
いつも現像するときはコントラスト、彩度、シャープネスをすべて2段階上げて現像しております。これはカメラ本体の調整はプラス・マイナス2段階となっているので、それに合わせた感じです。

上の写真はRAWで調整前、下がRAW現像後です。

EOS D30 石狩東埠頭 未調整

EOS D30 石狩東埠頭

下の写真はRAW現像時にパラメータを2段階上げただけの簡単な調整したものです。調整前は彩度が低くて地味な色なんですが、3つのパラメータを2段上げると、濃厚な色が浮き上がってきて、現像前と同じ写真と思えないほど見違えます。

タカマル
タカマル

この色に惚れ込んでます

語彙力が乏しく「ハッとする」という表現しか出来なくてすいません。D30の発色は、どちらかというと濃厚な色なんですが、色が主張し過ぎずケバケバしい感じになっていないところがいいんですよね。加えてセンサーが300万画素ということもあり、高精細な画像ではなく、すべての情報が目に飛び込まないので、やわらかな感じがします。やわらかなはけっしてボヤけているというのではなく、雰囲気がフィルムっぽいっていう表現の方が良いのかもしれません。

ただ、自分だけかもしれませんが、「ハっとする」写真を取りたい時は、明るい日中帯より朝夕の時間帯や曇り空や雨の日の天候が悪い時に撮る方が、この「ハッとする色合い」の率が高まるような気がしています。

タカマル
タカマル

一年間を通じて撮っていないので、撮り方の問題かもしれません

この写真↓は富士フイルム X-H1で撮ったものです。実際に近いのはこの写真の方ですね。

下はD30で撮影したものです。色が濃厚で記憶色に近い色合いで好きな色合いです。
パっと見た感じだと、こちらの写真の方が脳に焼き付きますね。

EOS D30&EF50mm F1.8 STMと枝豆

 

 

性能はiPhoneより劣る

センサーはAPS-C 300万画素ですので、画素数だけでいえばiPhoneは1,200万画素くらいなので、性能は劣りますし、iPhoneはアプリで加工出来たりするので、調整すればD30よりよく見えると思います。

ファインダー
AFポイントも光らず、ファインファー視野率も高くないので、ピントがあっているかはほとんどわかりません。素通しではないので、一応はわかりますが程度ですね。

背面液晶パネル
1.8インチの約11万画素なので、ほぼ設定画面の確認用です。色合いも青っぽいので、上手く撮れたかどうかを液晶で判断するのはほぼ無理ですね。

シッターフィール
一眼レフカメラなので、シャッターフィールは大事ですよね。場合によっては写真を撮らなくても、シャッターを切っているだけで幸せになる時もありますし、撮ってる時に楽しい気にさせてくれるという点では、iPhoneやコンデジは到底敵わない部分じゃないかな?
で、D30はというと、シャッター音は軽くもなく、軽快でキレが良い感じがしていて、程よい心地よさがあるので、自分の中では合格点を上げたいと思っています。

タカマル
タカマル

いつも比較しちゃう1D2には敵わないけどね

なんだかんだ、写真はカメラの性能ですべてが左右される訳ではなく、出来上がった元の素材がどうか、カメラのフィーリング、シャッターフィール、機能、性能も加味してトータルで考れば良いんじゃないかなと思っています。

D30なんて、いまのカメラと比較したら、性能はよくないし、使いにくいし、良いところがあまりませんが、上手く撮れた時に「ハッっとしてしまう色合い」だけは、いまのカメラと勝負出来るかも!?しれません。

 

 

特殊な清掃方法

いまのカメラはセンサーについたホコリを清掃する時って、カメラの機能にある、センサークリーニングモードを起動してから清掃するんですが、D30はそれが出来なくて、専用の充電器とDCカプラーを準備しないといけません。
本体だけ購入した場合、センサークリーニングが出来ないので注意が必要です。

下の写真はCA-PS400と付属品のDCカプラー

D30&CA-PS400

これも中古でしか手にすることが難しいんですが、これがないとセンサークリーニングが出来ないんですよね。またはAmzonとかでも互換性のDCカプラーが売っているので、購入する手もありますよ。

 

 

作例

様々な場面で撮った作例は少ないですが、参考にしてください。
※DPP4でRAW現像(コントラスト、彩度、シャープネスを+2段階)とリサイズ
※レンズはEF50mm F1.8 STMを使用

その他にも姉妹サイトでD30で撮った写真をまとめてスライドショーにして公開しております。こちらの方も是非ご覧になってください。
http://photo.bonpon424.com/entry/canon-eosd30

EOS D30 作例1

EOS D30&EF50mmF18STM作例2

EOS D30&EF50mmF18STM作例3

EOS D30&EF50mmF18STM作例4

EOS D30&EF50mmF18STM作例5

EOS D30&EF50mmF18STM作例6

EOS D30&EF50mmF18STM作例7

EOS D30&EF50mmF18STM作例8

EOS D30&EF50mmF18STM作例9

 

 

まとめ

最後まで読んで頂きありがとうございました。
今回は2000年に発売されたAPS-C 300万画素のEOS D30のいまさらレビューをしてみました。性能や機能はいまのカメラやiPhoneにでさえも遠く及ばないくらい劣っていますが、時々「ハっと」するような濃厚な色の写真が撮れるので、シチュエーションによってはいまでも十分に通用するカメラじゃないかと思っています。
高画素=良いカメラで決めつけてはいけないことを、このEOS D30が証明してくれたんじゃないかな?なんて声を小さくして伝えたいと思います(笑)

気になった方は、是非、EOS D30を手に入れて使ってみてください。

【備忘録】EOS D60 & D30 図解入り分解手順
今回はEOS D30の液晶パネルを交換することが目的の一つでしたが、せっかくなので、センサー基板の部品を取り外すところまでの分解手順を載せています。 そのため、手順のほとんどはD30をもとに説明しております。

 

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