【カメラ遍歴 6】SIGMA DP1

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SIGMA DP1

今回はSIGMA DP1について書いています。
Foveonセンサーの魅力を語れるほどの知識はないので、詳しく説明は出来ないですが、使っていた頃のことを思い出について語っています。

 

 

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2010年1月に購入

SIGMA DP12008年3月に発売されました。当時の販売価格は約10万円だっと思います。DP1発売当時はあまり興味がなかったカメラでしたが、2010年1月にキタムラで新品のDP1が3万円で売っていたので衝動的に購入。この時から、しばらくフォビオン病に侵されていた気がします(笑)

DP1は約1,406万画素のFoveon X3センサーを積んだカメラです。約1,406万画素といっても、センサーにCMOSやCCDの画素数に合わせると1/3の約470万画素といったところでしょうか。とはいえ、実際に撮った画像をみると、細かな部分まで描写されているので、有効画素数1,406万画素は伊達じゃないことがわかってもらえると思います。

ちなみにDP1は画角が換算28mm相当ですが、姉妹機にDP2があり、こちらは換算41mm相当の画角となっています。

 

 

Foveon X3 センサーについて

SIGMA DP1を語る上で、まずは絶対無二の特徴であるFoveonことを知っておくと、よりDP1が好きになると思います。
かくいう自分もそれほど詳しくないので、ちょっとだけFoveonのことについて調べてみました。

Foveonという名前の由来

1997年創業の米国のCMOSイメージセンサ設計会社・Foveon社が開発した受光素子なので、Foveon(フォビオン or フォビヨン)と呼んでいる。
社名は、目の部位で高精細な中心視野での視覚に寄与する中心窩(ちゅうしんか) → fovea に由来しているそうです。

※2008年11月
SIGMAはFoveon社の全株式を取得しシグマ傘下となった。

原理

FOVEON X3センサーの原理は、従来のカメラセンサーとは異なり、三層のフォトダイオードを使用して色情報をキャプチャする独自の仕組みです。

  • 三層の構造
    FOVEON X3は、上から順に赤、緑、青の三つのフォトダイオード層を持っています。各層はそれぞれ異なる波長の光を感知することができます。
  • 吸収特性
    各フォトダイオード層は異なる波長の光に対して異なる吸収特性を持っています。赤い光は一番外側の層で吸収され、緑は中間の層で、青は一番内側の層で吸収されます。
  • 色情報の取得
    光がセンサーに到達すると、各フォトダイオード層で吸収される色の情報がそれぞれ取得されます。これにより、各ピクセルがRGBの各成分を同時に持つことができます。
  • 精細な色再現
    FOVEON X3の独自の構造により、色の深さや精細な色再現が可能となります。通常のセンサーではデモザイク処理が必要ですが、FOVEON X3はこれを必要とせず、各ピクセルが完全なRGB情報を持つため、ディテールが豊かです。

FOVEON X3のこの仕組みにより、色再現性やディテールにおいて他のセンサーテクノロジーとは異なる独自の利点が生まれます。
また、各色を別々に捉える3つの層を持つことにより、一般的なベイヤーセンサーよりも色の精度や画像品質が向上し、色再現において特に細部や色のトーンにおいて優れた性能を発揮することが期待出来ます。

画素数の考え方

ベイヤー配列の素子を用いるデジタルカメラの1画素にあたる面積で3画素分の情報を生成できるので、縦横の画素数を3倍した値が総画素数として表示しています。そのため、DP1の画素数は約1400万画素相当(約468万画素 ✕ 3)となっています。

ただ、実際の撮った写真(画)を見てどう感じるかは人それぞれの見方によって違うと思います。仕様とかの数値からは判断出来ない部分があるので、ここは撮った写真をみて評価をしたいですね。

Foveon X3センサー搭載カメラの発売

SIGMAは2002年10月に世界ではじめてFoveon X3センサーを搭載した一眼レフカメラSD9を発売。その後、SD14、DP1と新製品を発表している。

 

 

撮った素材を料理するカメラ

Foveonの性能や魅力はわかったつもりでも、DP1が発売されていた頃は、まだまだ気軽に使えるカメラではありませんでした。これは使ったことがある人はわかってもらえると思いますが、初期の頃のFoveon X3センサーは、いわゆるJPEG撮って出しの写真は期待を裏切ることの方が多くて大変だったんですよね。
という理由もあって、基本的にDP1はRAWで撮って、SIGMA PhotoProで現像するパターンでした。まあ、素材は悪くないので、料理すればハッとするような写真が出来上がるという感じですかね。

下の写真は左がRAWデータで右が現像後です。スライダーを動かしてみてください。RAWデータは味気ない色になっているのがわかると思います。
尚、現像は基本的な調整項目の値を少し上下させる程度で、大きな調整はしておりません。

[twenty20 img1=”3272″ img2=”3271″ offset=”0.5″]

あまり良いサンプルではありませんが、SIGMA PhotoProでRAWファイルを読み込んで、スライダー調整していくと、フィルムライクな写りと独特の色合いの写真が出来上がります。シチュエーションによりますが、他メーカのカメラでは真似できない、Foveonならではの色合いだと思います。

下の写真は日没前に撮ったもので、ホワイトバランスをオートで撮りました。実際の見た目と全然違いますが、この色合いと雰囲気が好きで気に入っている一枚です。

SIGMA DP1 SAMPLE7

 

 

空気感が好き

Foveon搭載のカメラで撮った写真は、立体感や空気感があり魅了されてしまう人が多いと思います。私もその一人でした。ただし、高感度に弱いことや、じゃじゃ馬的な使いにくさなど癖が多いのもFoveonの特徴でもあるので、それを上手く操作出来たなら、最高の写真が撮れること間違いなしのカメラです。

SIGMA DP1 SAMPLE5

 

 

ダメなところ

DP1のダメなところで、JPEG撮って出しの色合いは厳しいといいましたが、その他に高感度と逆光にも、我慢出来ない部分があるんですよねぇ・・・

高感度にはめっぽう弱い

DP1というかFoveonは高感度ノイズが酷くて、ちょっと見るに耐えられないくらいになります。高感度といってもISO400なので、いまの感覚なら、おいおいISO400って高感度だっけ?ってなりますよね。

下の写真はSIGMA PhotoProで現像したものになります。
左がノイズリダクションの色ノイズが標準3、右が色ノイズ設定を最大5にして現像しています。
スライダーを動かしてみてください。色ノイズが標準3だと空にノイズが乗っかっているのがわかると思います。

[twenty20 img1=”3284″ img2=”3285″ offset=”0.5″]

 

逆光も苦手

太陽光を入れて撮ると、写真の通り赤っぽくなってしまいます。
この他にもゴースト(サッポロポテトって言われた有名な現象なゴースト)が派手に発生したりと、逆光は苦手だったこともあり、おのずと被写体は限定されてしまいましたね。

sigma dp1 sample6

タカマル
タカマル

ここまで醜いと太陽や強い光を入れた写真は撮れないね

 

 

作例

なんだか冬の写真が多い気がしますね。まあ、DP1は少し寂しい暗めの写真の方が撮りやすい感じもしますので、冬の写真が合っているかもしれません。

SIGMA DP1-UTONAI

SIGMA DP1 SANPLE2

SIGMA DP1 SAMPLE3

SIGMA DP1 SAMPLE 4

SIGMA DP1 SAMPLE8

その他にも姉妹サイトでDP1で撮った写真をまとめてスライドショーして公開しています。 こちらの方も是非ご覧になってください。

FOVEON SICKNESS
タイトルはSIGMAユーザが陥ってしまうフォビオン病のことです。 DP1を買ってからそろそろ一年 が経とうとしてますが、今だに出てくる絵に惹かれ使い続けてます。 今回は撮りためた一年分をスライドショーにしてみましたのでご覧ください。
FOVEON SICKNESS 2
タイトルはSIGMAユーザが陥ってしまうフォビオン病を勝手につけてました。昨年に比べ撮る機会が 減ったものの味のある絵を出してくれるカメラだなと思ってます。撮りためた一年分(第二弾)をスライドショーにしてみましたのでご覧ください。

 

 

まとめ

作例でアップした写真は、このカメラの性能を存分に発揮出来ていないかもしれませんが、フィルムライクな写りと独特の色合いが特徴の味のあるカメラだと思います。
いまはもう手元にありませんが、また機会があればFoveonセンサーを積んだカメラで風景写真を撮ってみたいなと、いまでも思っています。

あとカメラではないけど、SIGMA PhoroProはもっと軽くなってくれたら嬉しいんですけどね。
いつか、新しいFoveonセンサーを積んだカメラが欲しいなぁ・・・

次回はデジカメ編はひと休み。キヤノン EOS 5Dについて想い出を書きたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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